クールシニアのウェブマガジン

毎週月・金曜日発行

クールは「カッコイイ」ですが、背筋をのばして歩く60+シニアの情報を集めます。

Edit

エディター

中村 滋 Shigeru Nakamura

BE-PAL、DIME、サライなどライフスタイル雑誌を創刊。

カテゴリ:ファッション 日用品 

店頭に出る前に売り切れる不思議な腕時計

・紳士の腕時計といえば、パーティー用のパテック・フィリップス、カジュアルあるいはアウトドア用のロレックス、それにビジネス用のセイコークオーツの三つあれば、ということになっています。それぞれ手巻き、自動巻き、バッテリー駆動です。

・最近は電波、ソーラー、衛星を使ったハイテクウォッチが流行していますが、時間の正確さや機能では圧倒するものの、デジタルカメラと同じ消耗品です。シニアになると時間をゆったり使えるので、電池式でない手巻きや自動巻きが良くなります(デジタルウォッチは3〜4年で突然止まり、その日使えませんし、高級モデルは即日交換が出来ません)。

・手巻きといえば、シンプルで美しいユンハンスのマックスビルが秀逸で、復刻されて今でも手に入ります。ドイツが誇るバウハウスデザインは今も通用します。http://www.europassion.co.jp/junghans/

・ところで、同じ機械式時計で、量販店などの店頭に並ぶ前に売り切れてしまう珍しい腕時計があります。SEIKOのドレスメカウォッチブランド・プレサージュのプレステージモデルがそれ。どんなものか実物を見たかったので店頭に並ぶのを待っていたのですが、予約ですべて売り切れとのこと、頼んでやっと実物を見ることができました。

・ポイントは琺瑯(ほうろう)の文字盤で、100年退色しないそうですが、それよりも印刷と違う独特の暖かさ、柔らかさが魅力でしょうか。鉄板に釉薬をかけて一枚一枚手作業で焼き付けるのですが、なにしろあのサイズですから難しさは想像できます。現在これができる職人は一人だけで、このため数量が確保できず、溜まったら発売ということのようです。次回は3か月後とか。

 

・写真の多針モデルと3針モデルがあります。小さな円は日付表示ですがほとんど読めません(そのくらい細かい琺瑯焼成です)。左のパワーリザーブ表示は便利。毎日同じ時計を使うわけではないので、使ってないときはこれを見て時々巻いてチャージできます。多針モデルで45時間持ちます。価格が10万円とグランドセイコーよりはるか安く、デザインも中心部が一段下がった琺瑯ダイヤルの柔らかな反射が柔らかく温かいです。

 

・針とベルトが濃紺。このため、黒靴でも茶靴でもブラックのレザーブルゾンでも使えます。クロコダイル柄のバンドは革を痛めない構造。

 

・裏はシースルーバックで振り子が見えます。

 

・ケース直径は40.5mmで、ほぼロレックスのサブマリーナと同じ。ただ、厚みはプレサージュの方があります。重さは92g、ロレックスは金属ベルトのせいで127g。手巻き感は軽さ、スムーズさなど圧倒的にプレサージュの勝ち。

http://www.seiko-watch.co.jp/presage/pre/

次号3月10日月曜日

ページtopへ