クールシニアのウェブマガジン

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クールは「カッコイイ」ですが、背筋をのばして歩く60+シニアの情報を集めます。

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エディター

中村 滋 Shigeru Nakamura

BE-PAL、DIME、サライなどライフスタイル雑誌を創刊。

カテゴリ:メディア 

A.クリスティー的意外性連続のミステリー

・ミステリー界の女王、アガサ・クリスティーが生み出したキャラクターにエルキュール・ポワロという探偵がいます(オリエント急行殺人事件が有名)。テレビドラマは超ロングランになっていて、主人公ポワロ役のデビッド・スーシェは25年演じ続けているというから驚きです。

・このTVシリーズがついに完結、幕を閉じるそうで最終章が始まりました。NHKのBS3、9/15、9/22、9/29と毎週月曜日の夜9時からで10/6の「ポワロ最後の事件」で終了だそうです。

・A.クリスティーといえば、ドンデン返しの名手で「アクロイド殺人事件」とか「そして誰もいなくなった」などはあっと驚く意外なエンドで、この設定は誰も二度と使えません。

・そんなクリスティーの手法を彷彿させるミステリーに遭遇しました。文春文庫の新刊「その女アレックス」ピエール・ルメートル著・橘明美訳で、ドンデン返しというより意外性の連続で、終わりの2ページ前までネタバレせずに楽しませてくれます。

・作者は1951年生まれで、現代フランスのミステリー界を代表する作家というのですが、デビューは2006年というからずいぶん遅咲きです。2014年までに7作発表しているそうですが、すべて文庫化して欲しいものです。

・ストーリー・テリングだけでなく、美人看護士の誘拐に始まり、捜査にあたる身長145cmの警部(フランスではあり得るのか)、そして猟奇連続殺人事件という、設定もキャラクターもユニークで面白い。久々の秀逸翻訳ミステリーの発見(本作は映画を撮影中とのこと)。

次号9月19日金曜日

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