クールシニアのウェブマガジン

毎週月・金曜日発行

クールは「カッコイイ」ですが、背筋をのばして歩く60+シニアの情報を集めます。

Edit

エディター

スマートメディア

中村 滋 Shigeru Nakamura

BE-PAL、DIME、サライなど
ライフスタイル雑誌を創刊
著書にスマートフォンの
生活革命を書いた
「スマートメディア」デコ刊

  • むしむし探し隊
  • カフェ de ウクレレ

カテゴリ:野遊び メディア 

魚類、爬虫類に続いて昆虫界にも新キャラ登場か

・知人から面白い本を教えてもらいました。今年の春出版された「バッタを倒しにアフリカへ」という新書です(光文社新書)。ファーブルに憧れた昆虫少年が、西アフリカのモーリタニアへ渡って臥薪嘗胆、幾星霜、見事バッタ学者に登りつめる話です。

・フランス人がほとんど知らないというファーブルの昆虫記に感化されて、昆虫少年から学者あるいは虫屋になるというのは日本では定番になってます(南仏にあるファーブル記念館の来訪者サインも日本人ばかりだそうです)

・著者の前野 ウルド 浩太郎なる人物は、表紙を見ればわかるようにかなり飛んでるキャラクターで、「ほんまかいな」というエピソードが続きます。砂漠でバッタの大群に齧られたいと緑の衣装をまとってみたり、京都大学の若手研究者育生「白眉プロジェクト」(採用されると助教、准教の肩書き及び給与を貰い、5年間研究に集中できる)では採用面接に、眉を白く塗って臨んだりします。

・とはいうもののアフリカ・モーリタニアのバッタ研究所の所長には気合を買われて可愛がられ、ウルドというミドルネームも貰います。

・昆虫本ではありますが、専門的な生態や駆除方法の記述はほとんどありません。サバクトビバッタは大発生すると甚大な被害(神の罰というそうです)をアフリカにもたらします。日本でも昔はありました。大人しい孤独相タイプのバッタが、群れると戦闘的な群生相に変化して翅が伸び、飛翔が始まります。

・論文ではないので専門的な話はなく、虫好きでなくても面白く読めます。IT時代なので研究資金をクラウドファンディングで集めたり、ニコニコ動画に出演したり、フェイスブックを使ったりですが、実態は野宿して砂漠じゅうバッタを探して駆けずりまわる原始生活。キャンプ、食事、ペット、助手とのトラブル、騙し騙され、などなどモーリタニアの生活誌が愉快に描かれます。

・ユニークな人間観察と心象風景描写で読者の心を掴んだ初期の椎名 を彷彿させる一冊。今ダントツに面白いTBSの水曜深夜番組「クレージージャーニー」に推薦したい人物です。

次号116日月曜日

ページtopへ