クールシニアのウェブマガジン

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クールは「カッコイイ」ですが、背筋をのばして歩く60+シニアの情報を集めます。

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エディター

中村 滋 Shigeru Nakamura

BE-PAL、DIME、サライなどライフスタイル雑誌を創刊。

カテゴリ:野遊び メディア 

もっと海外翻訳ミステリー小説を

・ミステリーの翻訳ものが減っています。出版業の売上減で、より売れる物に傾いているせいでしょう。絵本、写真集をはじめ、海外小説も手を出さない方が良くなっているのかもしれません。

・売れる作家とそこそこはける作家を合わせると、気に入りの作家が20人ぐらいいて、新作や未翻訳を入れれば月に2冊は発売されておかしくないのですが、最近は読む物がない時があります。

・そんな中でがんばっているのが早川書房と東京創元社。ともに翻訳出版が主なので当たり前かもしれません。その早川書房の新刊「ザリガニの鳴くところ」、全米500万部突破"2019年、アメリカで一番売れた小説"というキャッチに惹かれて手に取ったのですが、前半やや我慢して読むと、だんだん面白くなって引き込まれていきます。

 

・まず、ノースカロライナ州の湿地に捨てられた少女のサバイバルストーリーであり、孤独とは何かを語り、動物学者ならではの自然・生態描写に優れ(霊長類学者の河合雅雄氏の「ゲラダヒヒの紋章」を思い出しました)、そして犯人探しのミステリーとしてエンディングまで引っ張ります。

・作者のディーリア・オーエンズ(70歳)はジョージア州出身の動物学者で、夫のマーク・オーエンズとの共著「カラハリ  アフリカ最後の野生に暮らす」は世界でベストセラー・ノンフィクションになったといいます。この小説を69歳で初めて書いたというのもシニアを勇気づけます。

・なお、タイトルにある「ザリガニが鳴くところ」ですが、アメリカザリガニを飼った記憶によれば、ブツブツ泡を吹く音は出しますが、鳴くことはないです。人の近づかない原生林、湿原のことを、主人公の母親が表現したということになっています。四六判並製512ページ1900円。

次号7月20日月曜日

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