クールシニアのウェブマガジン

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中村 滋 Shigeru Nakamura

BE-PAL、DIME、サライなど
ライフスタイル雑誌を創刊
著書にスマートフォンの
生活革命を書いた
「スマートメディア」デコ刊

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カテゴリ:季節 野遊び 絶滅倶楽部 

あなたのキンギョモは何ですか?

・夏祭りや縁日で金魚すくいが始まる頃です。また園芸店では睡蓮が売られ、そばにメダカも並べて置かれます。金魚やメダカには水草がつきものなのですが、この金魚藻(キンギョモ)、人(出身地)によって違うようです。

・キンギョモという名前の水草はありません。その土地の小川や池にある水草をなんとなくキンギョモと言っているらしく、小さな魚をみんなメダカと言うようなものです。

・大滝末男・著 日本水生植物図鑑・北隆館(モノクロ図版ですが300ページを超える最初の大型専門図鑑)を眺めていると、随所に「別名キンギョモ」という表記がある水草が出てきます。

・フサモ、ホザキノフサモ、バイカモ、マツモなどです。このうちバイカモは水温の低い山地や湧水でしか見られないし、フサモは関東近辺ではあまり見たことはなく(秋田近辺でキンギョモと言うそうです)、多いのはよく似たホザキノフサモです(多摩川などで見られます)。

・浮世絵に描かれた金魚藻(葛飾北斉)や江戸時代の図絵、手拭いの柄から考えるとどうやらマツモが関東でのキンギョモのようです。なお、園芸店や熱帯魚売り場で売られている水草あるいは淡水水族館の水草は、ほぼ外来種のオオカナダモ(アナカリス)やハゴロモモ(カモンバ)、コカナダモです。

・理由は繁殖力(千切れて繁茂。無性生殖)で、東京で冬も枯れず一年中成長するからです(ほとんどの和製水草は消えて冬芽で春を待ちます)。関東周辺の小川に冬も繁茂するのはほぼコカナダモです。この仲間の日本固有種であるクロモは消えてしまいました(山中湖には棲息していますが)。

・水族館、水生植物園では安易な帰化水草ではなく、古くからのマツモやホザキノフサモとかの美しい水草を扱って欲しいものです。日本は米(水草です)の国なんですから。

 

・個人的なキンギョモのベスト3。左が日本のクロモ(黒藻)。大繁茂しているそっくりなコカナダモとの違いは輪生葉の数(コカナダモは3)。中央はホザキノフサモ(穂咲ノ房藻)で水面に飛び出した穂にイトトンボがよく止まっています。右がマツモ(松藻)。

 

・キンギョモ候補一位のマツモ。名前の通り松の葉のような水草で、根がなく水中を浮遊しています。写真はフサフサですが細く糸のような目立たないマツモもあります。

 

・ホザキノフサモは、水面に穂の先が伸びて花が咲くのでこの名がつきました。水中ではフサモと見分けがつきません。東京近辺では知る限りこればかりです。個人的には一番キンギョモらしく好きな水草です。

次号7月10日金曜日

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